土地は資産から負債に

はじめに

近年は急速に土地が資産から負債に変わってしまっている気がします。

気がするというより、現実になっています。

市街化区域といわれるエリアは、土地活用に自由度があるため、そこまで価値が落ちているということはありませんが、問題は市街化調整区域といわれるエリアでの地価下落が大きな問題になってきています。

日本の土地は区分けされている

まず日本の土地は、見た目ではわかりませんが、行政が用途に関して下記のように区分けをしています。
まずは、

①都市計画区域
②都市計画区域外

に分別され①の都市計画区域がさらに

①-①市街化区域
①-②市街化調整区域(以下『調整区域』といいます)

都市計画区域について

に分別されます。また①-①の市街化区域が、用途地域といわれる

第一種低層住居専用地域
第二種低層住居専用地域
第一種中高層住居専用地域
第二種中高層住居専用地域
第一種住居地域
第二種住居地域
準住居地域
田園住居地域
近隣商業地域
商業地域
準工業地域
工業地域
工業専用地域

に分類されます。
それぞれの用途地域により建築できる建物や用途が制限されます。

土地の価値(地価)

一般的に、地価がいいのは用途地域が商業地域に指定されているエリアです。

あとは、順に

①用途地域の指定があるエリア=市街化区域=都市計画区域
②調整区域=都市計画区域
③都市計画区域外

というのが一般的です。

③の都市計画外に関しては、基本的に都市計画外ということもあり、いい方は悪いかもしれませんが、田舎のため、計画を組む必要はなく、最低限のルールで自由に土地を活用してもいいとされるエリアです。

今回のテーマである、土地が資産から負債に変わってしまっているエリアというのは、②と③になります。

その中でも、②の調整区域は、③の都市計画区域外と違い用途が制限されているため、地価下落が今後も続き、余程のことがないと地価上昇は見込めない状況です。

調整区域とは

調整区域というのは、ひと言でいうと

『市街化を抑制すべき地域』

になります。
どういう意味かというと、もともとは市街化区域と調整区域に分けるとで、市街化区域を優先的に整備して、それが終わり次第、調整区域を整備していくという計画のもと制定されました。

街として整備するのに、勝手に家が建てられたりすると道路が通しにくくなったり、ライフライン等の整備が分散してしまったりすると効率が悪いということです。

あとは、すべてを街にしてしまっては、農業活動をする場所がなくなってしまうということで、すごく簡単に言うと、『市街化区域に人を集め、調整区域で農業をする』というような区分けのような気がします。

そのために、調整区域は発展しないよう下記のような規制がかけられています。

1.原則建築不可
2.農地(田・畑など)の売買、賃貸は農業資格者に限る

この2点が、調整区域の価値を下げている原因です。

農業資格者に関してここでは深く触れませんが、 簡単に取得できる資格ではありません。

調整区域の現状

調整区域の土地は売れるならすぐにでも売りたい!
坪1万円でも売りたい!

という相談をよく受けます。
でも現実は、

欲しいけど農業資格がないから買えない
農業資格はあるけど、これ以上農地はいらない
坪1万円くれるならもらってあげてもいい

という、散々な答えしか返ってきません。

そんな調整区域でも、バブル期は結構な地価がついていて、高値で購入された方や、結構な相続税を支払われて維持されている方もいらっしゃいます。

では、今後、調整区域の価値が上がることは考えられるか?

調整区域の価値は上がるか?

余程大規模な開発計画がない限り、価値上昇は見込めないと思います。

逆に、今後は市街化区域の土地で生産緑地地区に指定されていた土地がどんどん市場に出回ってきて、市街化区域の地価も下がると言われていますので、調整区域の地価上昇は難しいでしょう

では、調整区域の土地を持っている場合どうしたらいいか?

調整区域の土地はどうしたらいいか?

答えは、

ポイント!!

売れるときに売る!

です。
その土地を長年使用することがはっきりしている場合は、売る必要はありませんが、趣味の畑ができなくなるとか、あと数年は農業をしたいとお考えの方はいらっしゃると思いますが、売れるときに売った方がいいと思います。

土地は維持するだけでも、固定資産税だけでなく、周りに迷惑をかけないよう草抜きなどの手間や費用がかかります。

そんな苦労を、次世代に残さないためにも調整区域の農地は売れるなら売ってしまった方がいいと思います。

まとめ

日本の土地神話が崩れて、30年以上が経過して、少子高齢化、人口減少など、時代はどんどん郊外の地価を下げています。

調整区域に関わらず、市街化区域の土地でも必要のない土地やお金を生んでない土地はできるだけ価値のある時に売却することをお勧めします。

時代は、所有からレンタルの時代になってきています。

先祖代々の土地だからというお気持ちはわかりますが、その苦労をこれから先継がれるご子孫に負わせるかどうか、いま考える時期だと思います。